椎間板ヘルニアによる腰の痛みやしびれで、諦めていた日常生活を取り戻したいと願っていませんか?「筋トレは逆効果なのでは」と不安に感じる方もいるかもしれませんが、実は適切な方法で行うことで、症状の改善や再発予防に繋がる可能性を秘めています。特に、腰を支える体幹の筋肉を強化することは、負担を軽減し、安定した体を作る上で非常に重要です。この記事では、椎間板ヘルニアでお悩みの方が安全に取り組める筋トレの種類や、避けるべき注意点、そして整骨院での専門的なアドバイスを受けることの重要性まで詳しく解説しています。体幹を根本から見直し、痛みの少ない体を目指すための具体的な方法が分かります。

1. 椎間板ヘルニアで悩むあなたへ 筋トレがもたらす改善の可能性

「椎間板ヘルニアと診断されたけれど、筋トレをしても大丈夫なのだろうか」「痛みがひどいのに、本当に体を動かして良いのか」と、不安に感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

椎間板ヘルニアによる腰の痛みや足のしびれは、日常生活に大きな影響を及ぼし、精神的な負担も大きいものです。しかし、適切な筋トレは、そのつらい症状の改善に繋がり、再発を防ぐための重要な手段となり得ます。

ここでは、椎間板ヘルニアと筋トレの関係性、そしてなぜ体幹強化が重要なのかについて、詳しく解説していきます。

1.1 椎間板ヘルニアと筋トレの関係性

椎間板ヘルニアは、背骨のクッションの役割を果たす椎間板が変性し、一部が飛び出すことで神経を圧迫し、痛みやしびれを引き起こす状態を指します。多くの場合、安静にすることで一時的に症状が和らぐこともありますが、根本から見直すためには、体の使い方や支える力を強化することが大切です。

実は、椎間板ヘルニアを抱える方の多くは、腰を支える筋肉が弱くなっていたり、バランスが崩れていたりすることが少なくありません。筋力が低下すると、腰椎に直接的な負担がかかりやすくなり、症状の悪化や再発のリスクを高めてしまうことがあります。

そこで注目されるのが筋トレです。適切な筋トレを行うことで、腰を支える筋肉を強化し、背骨への負担を軽減することができます。これにより、痛みの緩和だけでなく、日常生活での動作が楽になり、再発の予防にも繋がる可能性を秘めているのです。

ただし、やみくもに筋トレを始めるのは危険です。症状や体の状態に合わない筋トレは、かえって症状を悪化させることにもなりかねません。そのため、専門家の指導のもと、安全かつ効果的な方法で取り組むことが非常に重要になります。

1.2 なぜ体幹強化が重要なのか

椎間板ヘルニアの改善と予防において、特に重要視されるのが「体幹」の強化です。体幹とは、お腹周りや背中、骨盤周りなど、胴体部分を構成する筋肉群の総称です。

この体幹の筋肉は、私たちの体を支える「天然のコルセット」のような役割を果たしています。体幹がしっかりと機能していると、日常生活における様々な動作、例えば立つ、座る、歩く、物を持ち上げる際などに、腰椎への負担を効果的に分散し、安定させることができます。

しかし、体幹の筋肉が弱いと、これらの動作の際に腰椎に過度なストレスがかかりやすくなります。これが、椎間板ヘルニアの症状を悪化させたり、新たなヘルニアを引き起こしたりする原因となることがあります。

体幹を強化することで、背骨が安定し、正しい姿勢を維持しやすくなります。これにより、腰部への負担が軽減され、痛みの緩和に繋がるだけでなく、体の軸がしっかりすることで、動きのパフォーマンス向上や転倒予防といった、全身の健康にも良い影響をもたらします。

整骨院では、一人ひとりの体の状態に合わせた体幹強化の方法を提案し、安全に筋トレを進めていけるようサポートしています。次の章では、具体的にどのような筋トレが椎間板ヘルニアに効果的なのか、その種類について詳しくご紹介していきます。

2. 整骨院が推奨する安全な椎間板ヘルニア向け筋トレの種類

椎間板ヘルニアの症状でお悩みの方にとって、筋力トレーニングは腰への負担を軽減し、再発を防ぐために非常に重要です。しかし、誤った方法で行うと、かえって症状を悪化させてしまう可能性もあります。そこで、整骨院では、腰に負担をかけずに体幹を強化し、安定性を高めるための筋トレを推奨しています。

ここでは、椎間板ヘルニアの方でも安心して取り組める、具体的なエクササイズの種類とその正しいやり方をご紹介します。これらの筋トレは、深層部の筋肉(インナーマッスル)に焦点を当て、体の土台から見直すことを目的としています。

2.1 体幹を安定させる基本の筋トレ

体幹とは、体の中心部分を指し、この部分の筋肉がしっかり働くことで、腰椎(腰の骨)の安定性が高まります。特に、椎間板ヘルニアの方にとっては、体幹を安定させるインナーマッスルを鍛えることが、腰への負担を減らす上で非常に大切です。

2.1.1 ドローインでインナーマッスルを鍛える

ドローインは、腹横筋というお腹の深層にある筋肉(インナーマッスル)を意識的に使うことで、天然のコルセットを作り出すようなエクササイズです。腰椎を安定させ、腰への負担を軽減する効果が期待できます。

【やり方】

  1. 仰向けに寝て、膝を立て、足の裏を床につけます。
  2. ゆっくりと息を吐きながら、お腹をへこませていきます。おへそを背骨に近づけるようなイメージです。
  3. お腹が最大限にへこんだ状態で、その状態を10秒間キープします。この時、呼吸は止めずに、浅く行いましょう。
  4. ゆっくりと息を吸いながら、お腹を元の状態に戻します。
  5. これを5~10回繰り返します。

【ポイント】

  • 腰が反らないように注意し、常に床に押し付けるような意識で行いましょう。
  • お腹をへこませる際に、肩や首に力が入らないようにリラックスしてください。
  • 日常生活の中で、座っている時や立っている時にも、意識してお腹をへこませる習慣をつけると良いでしょう。

2.1.2 プランクで体幹全体を強化する

プランクは、腹部だけでなく、背中、肩、お尻など、体幹全体の筋肉をバランス良く鍛えることができる優れたエクササイズです。全身の安定性を高め、正しい姿勢を維持するために役立ちます。

【やり方】

  1. うつ伏せになり、肘を肩の真下につき、つま先を立てて体を支えます。
  2. 頭からかかとまでが一直線になるように、お腹とお尻に力を入れ、体を持ち上げます。
  3. この姿勢を20秒から30秒キープします。慣れてきたら徐々に時間を延ばしましょう。
  4. ゆっくりと体を下ろします。
  5. これを3セット繰り返します。

【ポイント】

  • 腰が反りすぎたり、お尻が上がりすぎたりしないように、常に体を一直線に保つことを意識してください。
  • 呼吸は止めずに、ゆっくりと行いましょう。
  • もし、この姿勢で腰に痛みを感じる場合は、無理をせず、膝をついて行う「膝つきプランク」から始めてください。

2.2 腰への負担が少ないお腹周りの筋トレ

椎間板ヘルニアの場合、腰に直接的な負担がかかるような腹筋運動は避けるべきです。ここでは、腰への負担を最小限に抑えつつ、腹筋と体幹の連動性を高めることができるエクササイズをご紹介します。

2.2.1 デッドバグで腹筋と体幹を連動させる

デッドバグは、仰向けで行うエクササイズで、腹筋群と体幹の連動性を高めながら、四肢をコントロールする能力を養います。腰への負担が少なく、インナーマッスルを効果的に鍛えることができます。

【やり方】

  1. 仰向けに寝て、膝を90度に曲げ、股関節も90度に曲げて、足を持ち上げます。腕は天井に向けてまっすぐ伸ばします。
  2. お腹をへこませたまま、ゆっくりと右腕と左足を同時に床に近づけていきます。完全に床につける必要はありません。
  3. 腰が浮かないように、お腹に力を入れたまま、元の位置に戻します。
  4. 次に、左腕と右足を同時にゆっくりと床に近づけていきます。
  5. 左右交互に10回ずつ繰り返します。

【ポイント】

  • 腰が反ったり、床から浮き上がったりしないように、常に腹圧を意識して行いましょう。
  • 動作はゆっくりとコントロールしながら行い、反動を使わないようにしてください。
  • 痛みを感じたらすぐに中止し、無理はしないでください。

2.2.2 バードドッグで背筋とバランスを養う

バードドッグは、四つん這いの姿勢で行うエクササイズで、背筋群と体幹のバランスを整え、体幹の安定性を高める効果があります。腰への負担が少なく、体幹を構成する筋肉を総合的に鍛えることができます。

【やり方】

  1. 四つん這いになり、肩の真下に手、股関節の真下に膝がくるようにします。背筋はまっすぐに伸ばしましょう。
  2. お腹をへこませたまま、ゆっくりと右腕と左足を同時に、床と平行になるようにまっすぐ伸ばします。
  3. 体が左右にブレないように、体幹でバランスを保ちます。
  4. ゆっくりと元の位置に戻します。
  5. 次に、左腕と右足を同時にまっすぐ伸ばします。
  6. 左右交互に10回ずつ繰り返します。

【ポイント】

  • 腰が反りすぎたり、丸まったりしないように、常に背筋をまっすぐに保つことを意識してください。
  • 動作中は呼吸を止めず、ゆっくりと行いましょう。
  • 視線は床に向け、首に負担がかからないように注意してください。

2.3 お尻と股関節周りの強化エクササイズ

腰だけでなく、お尻(臀筋)や股関節周りの筋肉を強化することも、椎間板ヘルニアの症状緩和や予防に繋がります。これらの筋肉は、骨盤の安定性を高め、歩行や立ち上がりなどの動作時に腰にかかる負担を軽減する役割を担っています。

2.3.1 ヒップリフトで臀筋を鍛える

ヒップリフトは、お尻の筋肉(臀筋)を効果的に鍛え、骨盤の安定性を高めるエクササイズです。腰への直接的な負担が少なく、下半身の筋力向上にも繋がります。

【やり方】

  1. 仰向けに寝て、膝を立て、足の裏を床につけます。かかとはお尻に近づけ、腕は体の横に置きます。
  2. お腹とお尻に力を入れながら、ゆっくりとお尻を持ち上げ、肩から膝までが一直線になるようにします。
  3. この姿勢を数秒キープし、お尻の筋肉が収縮していることを意識します。
  4. ゆっくりと元の位置に戻します。
  5. これを10~15回繰り返します。

【ポイント】

  • お尻を持ち上げる際に、腰を反りすぎないように注意してください。あくまでお尻の力で持ち上げることを意識しましょう。
  • 動作はゆっくりと丁寧に行い、急な動きは避けてください。
  • 足の裏全体で床をしっかりと踏みしめることで、より効果的に臀筋を刺激できます。

2.3.2 クラムシェルで股関節の安定性を高める

クラムシェルは、股関節の外旋筋群(お尻の側面にある筋肉)を強化し、股関節の安定性を高めるエクササイズです。歩行時や片足立ちの際に骨盤がブレるのを防ぎ、腰への負担を軽減するのに役立ちます。

【やり方】

  1. 横向きに寝て、膝を軽く曲げ、両膝と両足を揃えます。下側の腕で頭を支え、上側の手は胸の前に置きます。
  2. 骨盤が後ろに倒れないように、体をまっすぐに保ちます。
  3. 息を吐きながら、上の膝だけをゆっくりと持ち上げ、股関節を開きます。この時、足は離さないようにします。
  4. お尻の側面が収縮していることを意識しながら、数秒キープします。
  5. ゆっくりと元の位置に戻します。
  6. これを左右それぞれ10~15回繰り返します。

【ポイント】

  • 膝を持ち上げる際に、骨盤が後ろに倒れたり、体がねじれたりしないように注意してください。
  • 動作はゆっくりとコントロールして行い、反動を使わないようにしましょう。
  • 負荷が足りない場合は、膝の間に軽いゴムバンドを挟んで行うと、より効果的です。

3. 椎間板ヘルニアの筋トレで注意すべきポイント

椎間板ヘルニアを抱える方が筋トレに取り組む際、その効果を最大限に引き出し、同時に症状の悪化を防ぐためには、いくつかの重要な注意点を理解し、実践することが不可欠です。誤った方法や無理なトレーニングは、かえって腰への負担を増やし、痛みを強めてしまう恐れがあります。ここでは、安全に筋トレを進めるための具体的なポイントを詳しく解説いたします。

3.1 痛みを悪化させないための鉄則

椎間板ヘルニアの筋トレにおいて、最も重要なのは「痛みを悪化させないこと」です。どんなに効果的とされるトレーニングでも、痛みを感じる場合はすぐに中止し、無理をしないことが鉄則となります。ご自身の身体の状態に常に意識を向け、慎重に進めることが大切です。

  • 痛みのサインを見逃さない
    筋トレ中に腰や脚に痛み、しびれ、違和感を感じた場合は、その場でトレーニングを中止してください。少しでも痛みがあるのに継続すると、症状を悪化させる原因となります。痛みの種類や程度に関わらず、身体からの警告信号として受け止めることが重要です。
  • 無理は禁物、段階的に進める
    「もう少し頑張ろう」という気持ちは、椎間板ヘルニアの筋トレにおいては危険です。まずは「楽にできる範囲」から始め、徐々に回数やセット数を増やしていくようにしましょう。決して焦らず、ご自身のペースでゆっくりと負荷を上げていくことが、安全かつ効果的なトレーニングに繋がります。
  • 正しいフォームの習得を優先する
    回数や負荷よりも、正しいフォームでエクササイズを行うことを最優先してください。誤ったフォームは、特定の部位に過度な負担をかけ、症状悪化のリスクを高めます。鏡を見たり、可能であれば整骨院の先生にフォームを確認してもらったりして、常に正しい姿勢を意識しましょう。
  • ウォームアップとクールダウンを徹底する
    筋トレ前には軽いストレッチやウォーキングなどで身体を温めるウォームアップを、筋トレ後には使った筋肉をゆっくり伸ばすクールダウンを必ず行いましょう。これにより、筋肉の柔軟性を高め、血行を促進し、怪我の予防や疲労回復を促すことができます。
  • 呼吸を意識する
    筋トレ中は、呼吸を止めずに自然に行うことが大切です。特に、力を入れるときに息を吐き、緩めるときに息を吸うという意識を持つと、体幹が安定しやすくなります。呼吸を止めてしまうと、腹圧が不適切にかかり、腰への負担が増す可能性があります。

3.2 避けるべき筋トレの種類と動作

椎間板ヘルニアの症状がある場合、特定の筋トレや動作は椎間板に大きな負担をかけ、症状を悪化させるリスクがあります。これらの動作を避け、より安全な代替エクササイズを選ぶことが重要です。特に、腰を過度にひねる、反らす、丸める動作は注意が必要です。

以下に、椎間板ヘルニアの際に避けるべき主な筋トレの種類と動作、そしてその理由をまとめました。

避けるべき筋トレの種類・動作 具体的な理由(椎間板への影響) 代替として推奨されること
腰を大きくひねる運動 ゴルフのスイング、野球のバッティング、一部の腹筋運動(ツイストクランチなど)は、椎間板に剪断力(せんざんりょく)という強いねじれ方向の力がかかり、ヘルニアを悪化させる可能性があります。 体幹を固定し、ゆっくりと行うドローインやプランクなど、腰をひねらない体幹トレーニングを選びましょう。
腰を過度に反らす運動 バックエクステンション(特に反りすぎる場合)、コブラのポーズ(ヨガ)など、腰を強く反らせる動作は、腰椎の後方部分に強い圧迫をかけ、椎間板に負担を与えることがあります。 腰椎の自然なカーブ(ニュートラルポジション)を保つことを意識し、腹筋と背筋のバランスを整えるエクササイズ(バードドッグなど)を行いましょう。
腰を過度に丸める運動 シットアップ、クランチ(特に腰を浮かせすぎる場合)、レッグレイズ(特に腰が反る場合)など、腰を強く丸める動作は、椎間板の前方部分に強い圧迫をかけ、ヘルニアを悪化させるリスクがあります。 腰を床にしっかりと固定し、腹筋の収縮を意識するデッドバグや、骨盤の安定性を高めるヒップリフトなどが適しています。
高負荷の腹筋運動 重りを使った腹筋運動や、腰に負担のかかるシットアップなどは、腹筋だけでなく腰椎にも過度な負担をかけることがあります。 自重でインナーマッスルを鍛えるドローインや、プランクなど、腰への負担が少ない体幹トレーニングから始めましょう。
重いものを持つ動作(不適切なフォーム) デッドリフトやスクワットなど、全身を使う高負荷トレーニングは、フォームが崩れると腰に大きな負担がかかります。 まずは正しいフォームを徹底的に習得し、軽い負荷から始めるか、身体への負担が少ない自重トレーニングやチューブトレーニングで筋力を養いましょう。
衝撃の大きい運動 ジャンプ、ランニング、激しいスポーツなど、身体に強い衝撃が加わる運動は、椎間板への負担を増大させることがあります。 水中ウォーキングやサイクリングなど、関節への負担が少ない有酸素運動を選び、身体の状態に合わせて運動強度を調整しましょう。

これらの動作は、一見すると一般的な筋トレとして有効に見えますが、椎間板ヘルニアを抱える方にとってはリスクが高いことを理解し、避けるようにしてください。ご自身の身体と相談しながら、安全なエクササイズを選ぶことが、症状の改善へと繋がる第一歩です。

3.3 筋トレの頻度と強度 安全な進め方

椎間板ヘルニアの筋トレは、闇雲に行うのではなく、計画的かつ段階的に進めることが非常に重要です。適切な頻度と強度で取り組むことで、身体への負担を最小限に抑えつつ、着実に筋力を向上させることができます。

  • 適切な頻度
    筋肉が成長し、回復するためには休息が必要です。毎日筋トレを行うのではなく、週に2~3回を目安に、トレーニングと休息日をバランス良く組み合わせるようにしましょう。特に、筋トレを始めたばかりの頃や、痛みを感じやすい時期は、身体の回復を優先し、無理のない頻度で取り組むことが大切です。筋肉痛が残っている場合は、無理に次のトレーニングを行わず、完全に回復するまで待ちましょう。
  • 適切な強度
    筋トレの強度は、「楽にできる」と感じるレベルから始めるのが基本です。最初は回数やセット数を少なく設定し、正しいフォームで無理なく行えることを確認してください。痛みを感じない範囲で、徐々に回数やセット数を増やしていくのが理想的です。例えば、10回3セットが目標であれば、最初は5回1セットから始め、慣れてきたら回数やセット数を増やしていくといった具合です。重りを使ったトレーニングは、症状が安定し、自重トレーニングで十分な筋力がついてから検討するようにしましょう。
  • 段階的な進め方
    筋トレは、以下のステップで段階的に進めることをお勧めします。

    1. 基本の習得
      まずは、ドローインなどのインナーマッスルトレーニングや、プランクなどの体幹を安定させる基本的なエクササイズから始め、正しいフォームを習得することに集中します。この段階では、負荷よりも正確な動作が重要です。
    2. 回数・セット数の増加
      正しいフォームで無理なく行えるようになったら、徐々に回数やセット数を増やし、筋肉への刺激を高めていきます。この際も、痛みを感じたらすぐに中止する原則を守ってください。
    3. 負荷の調整(必要に応じて)
      自重トレーニングだけでは物足りなくなってきた場合、整骨院の先生と相談の上、軽い負荷(チューブやダンベルなど)を加えてみることも考えられます。ただし、これは症状がかなり安定し、身体の状態が良好な場合に限ります。決して自己判断で高負荷トレーニングに移行しないようにしましょう。
  • 身体の声を聞く
    最も大切なのは、常に自身の身体の声に耳を傾けることです。前日よりも痛みが増した、疲労感が強い、しびれが悪化したなどの変化があった場合は、すぐに筋トレを中止し、必要であれば整骨院の先生に相談してください。無理をして続けることは、症状を悪化させるだけでなく、筋トレ自体へのモチベーション低下にも繋がりかねません。長期的な視点に立ち、ご自身の身体と向き合いながら、安全で効果的な筋トレを継続していきましょう。

4. 整骨院での専門的なアドバイスと治療

椎間板ヘルニアの症状に悩む方にとって、筋トレは体幹を強化し、再発を防ぐための有効な手段となり得ます。しかし、自己流での筋トレはかえって症状を悪化させるリスクも伴います。そこで、整骨院の専門的なアドバイスと治療を組み合わせることで、より安全で効果的な体の見直しを目指すことができます。

4.1 筋トレを始める前に整骨院で相談する重要性

椎間板ヘルニアは、その症状や進行度が一人ひとり異なります。そのため、筋トレを始める前に、ご自身の体の状態を正確に把握することが極めて重要です。整骨院では、専門家が詳細な問診と検査を通じて、現在の痛みの原因や、どの筋肉が弱っているのか、あるいは過緊張しているのかを評価します。

例えば、一見腰の痛みであっても、実は股関節や骨盤のバランスの崩れが根本的な原因となっているケースもあります。このような場合、自己判断で腰ばかりを鍛えても、期待する効果は得られにくいでしょう。また、炎症が強い急性期に無理な筋トレを行うと、症状を悪化させてしまう可能性もあります。

整骨院で相談することで、現在の体の状態に合わせた、安全かつ効果的な筋トレの方向性を明確にすることができます。どのような運動が適切か、どのような運動は避けるべきかといった具体的なアドバイスを得られるため、安心して筋トレに取り組むための第一歩となるでしょう。

4.2 一人ひとりに合わせた筋トレメニューの提案

一般的な筋トレメニューは数多く存在しますが、椎間板ヘルニアを抱える方にとって、それらが必ずしも最適とは限りません。整骨院では、個別の体の状態やライフスタイル、目標に合わせて、オーダーメイドの筋トレメニューを提案します。

例えば、痛みの程度、ヘルニアの部位、普段の生活習慣、体力レベルなどを総合的に考慮し、どの筋肉を、どのくらいの強度で、どのような頻度で鍛えるべきかを具体的に指導します。また、正しいフォームで行うことは、効果を高めるだけでなく、怪我のリスクを減らす上でも非常に重要です。専門家が直接指導することで、間違ったフォームによる代償動作を防ぎ、目的の筋肉にしっかりとアプローチできるようサポートします。

以下に、症状の段階に応じた筋トレのアプローチ例をまとめました。

症状の段階 筋トレのアプローチ例 留意点
急性期 痛みがない範囲での軽いストレッチ、呼吸法(ドローインなど) 痛みを最優先で避ける。無理な負荷はかけない。専門家の指導のもとで行う。
慢性期・回復期 体幹の安定化エクササイズ(プランク、デッドバグ、バードドッグなど)、軽度のお尻周りの筋トレ 徐々に負荷を上げていく。正しいフォームを意識する。痛みの有無を常に確認する。
維持期・予防期 全身の筋力強化、バランス能力向上エクササイズ、高負荷の体幹トレーニング 継続が重要。日常生活動作との連動を意識する。定期的な状態チェックも有効。

このように、段階に応じた適切なメニューと指導を受けることで、安全に、そして着実に体の状態を見直していくことが可能になります。

4.3 筋トレと並行して行う整骨院での治療

筋トレは長期的な体の土台作りには欠かせませんが、急性期の痛みや炎症に対しては、専門的な施術が効果を発揮します。整骨院では、筋トレと並行して、手技療法や物理療法などを組み合わせた治療を提供することで、より多角的に椎間板ヘルニアの症状と向き合います。

手技療法では、硬くなった筋肉の緊張を和らげたり、関節の可動域を改善したりすることで、体のバランスを整えます。これにより、筋トレの効果が最大限に発揮されやすくなります。また、物理療法は、痛みの軽減や血行促進に役立ち、体の回復をサポートします。

さらに、整骨院では、筋トレ指導だけでなく、日常生活での姿勢や動作に関するアドバイスも行います。正しい体の使い方を身につけることは、筋トレで得た効果を維持し、再発を防ぐ上で非常に重要です。施術によって体の状態を整え、筋トレでその状態を維持・強化する。この二つのアプローチを組み合わせることで、痛みの軽減と根本からの体の見直しを同時に目指すことができるのです。

5. まとめ

椎間板ヘルニアによるお悩みを抱える方にとって、適切な筋トレは症状の改善を期待できる大切な要素です。特に体幹を強化することは、腰への負担を軽減し、安定した身体を取り戻す上で非常に重要となります。ご紹介したドローインやプランク、デッドバグなどのエクササイズは、安全に体幹を鍛え、症状を根本から見直すための一歩となるでしょう。

しかし、筋トレはご自身の状態に合わせて慎重に進める必要があります。痛みを感じる場合は無理をせず、専門家のアドバイスを求めることが何よりも大切です。整骨院では、一人ひとりに最適な筋トレメニューの提案や、手技による治療を通じて、あなたの回復を全力でサポートいたします。何かお困りごとがありましたら当院へお問い合わせください。